透析病院に於ける 患者のDWと除水の関わりについて

       1.はじめに
          透析患者であれば、除水量は、どのように決められているのか大よそ理解ができるでしょう。
          詳しく述べれば、当該患者のDWから透析日の透析前体重の差と、返血時の生理的食塩水量を足した重さ
         が、除水量の決め手になっており、透析中に食事を召し上がる方は、更にその食事量(重さ)が、除水量に加算
         され、除水されていく事になります。

          その除水量は、重さで表される場合と容量で表わす場合があるようです。簡単に言えば、1Kg=1000g=10
         00mlとなりましょうか。

          私の例で言えば、DW 78.5Kg 透析前体重 80.1Kg その差 1.6Kg(除水分の一部)であり、返血時
         体内入る生食量(300gかと。)、そして食事量(500gかと。)合計で除水量は、2.4Kgとなります。これは、平成
         25年8月19日(月)の例であります。

          除水量は、二日間隔の透析日では、DWの4〜5%以内が推奨されています。私の場合では、78.5×0.05
         ≒3.9Kg強かと。かなり余裕の状況であります。

          何故このような5%以内という数値があるかというと、この除水量3.9Kgは、透析時間(私の場合は、5時間)で
         割ってみると3.9÷5=0.78ℓ/時となり、この数値が、透析においては考慮すべき事である事を教えられていま
         したから。実際は、2.4Kgでありますから、余裕の状況ではありました。
          知って得する透析技術 Q&A - 大阪府臨床工学技士会(Adobe PDF) 
                        ( 
http://www.osakace.com/wp-content/themes/oacet/pdf/qa.pdf 参照 )の受け売りで
      はありますが、「患者にかけても大丈夫な時間当たりの除水速度は、0.6ℓ/時程度(以内カ・・筆者注)
      が、妥当との事。これは、細胞内の水分が、血管内に移動するのに除水速度が高いと不均衡になり、血圧
      低下を来たす事によるようで、そうしたバランス等を考慮すると、この程度以内が、妥当であろうという
      ことによるようであります。」もし、私の透析時間が、4時間であれば、ぎりぎりであり、血圧低下を来
      たす限界域でありましょうか。

     2.一般的な透析病院での除水量の決め方  
       上記のような決め方で、透析病院では、患者の除水量は、決められているのでしょう。
       ところが、上記12日(月)DW78.5Kg 透析前体重80.1Kg その差1.6Kgは、除水分
       の一部であり、返血時体内入る生食量(300gかと。)そして食事量(500gかと。)合計で除水量
       は、2.4Kgでありましたが、除水のし過ぎではという事を言われ、400g程減らしており、実質の
       除水量は、2.0Kgと致しました。その結果、透析後の体重は、78.2Kgと私は、当日体重計でみまし
       たが、何と病院側の公式後体重は、78.7Kgとなっておりました。勘違いかとも思えますが、確かに
       78.2Kgのように思っております。

        仮に公式後体重であれば、本来0.4Kg残しですから、DW+0.4Kgが、後体重になっている筈
       実際に78.5+0.4=78.9Kgとなって出る筈でありますが、78.7Kgであります。
        透析中に確かに私は、尿を出していますから、その量は、推定100g少々かと。それでも、100g
       は、多く除水できていることになりましょうか。

        もし78,2Kgであれば、78.9−78、2=0.7Kg多く除水した事になりましょう。
        600g近い水分が、私の体内から抜けた事を意味します。当然、この日の帰りには、声が枯れており
       ました。

        更に、次の14日(水)では、前体重 78.9Kg 除水量 1.2Kgでありましたが、除水量を
       前回と同じ400g残しました。実質0.8Kgの除水でありました。
        当然、後体重は、DW+0.4=78.9Kgとなりそうですが、実際は、79.2Kgと後体重はな
       りました。とっさに、以前この病院の体重計が、乗る場所により体重が違った時があったので、またかと
       思い乗り直ししましたが、同様でありました。

        次回の透析時、その旨を伝えますと、早速技師さんが、調査され、患者の多くにそのような傾向があっ
       たようだと指摘され、その原因が、透析中の食事のカレーの量が多かったのではないかと推測されたよう
       でした。カレー量の測定がされていなかった事も分かり、Drも、盲点でしたと言ってみえました。

        てっきり、体重計の異常があるのではと私は推測いたしておりました。

        平成25(2013)年8月16日(金)の透析前体重 80.3Kg 除水量 2.8Kgでしたが、
       200gの除水残しをして、5時間の透析を終え、後体重を測ると78.4Kgでありました。
        DW+0.2=78.7Kgとなるところが、78.4Kgであり、約0.3Kg多く除水出来ていま
       した。この日も透析中にトイレへ行き、尿量100g弱だったかと。実質200g程度が不明の除水分で
       ありました。

        おそらく、こうした多く除水される量は、患者がベットに寝ている時、汗として自然発散されている分
       と推測いたします。

        こうした自然発汗量は、除水量には、当然加えられていませんので、病院では、除水量の多い患者さん
       には、300〜400g程度は、残した除水量で当日の透析を実施してみえるのでしょうか。その方が、
       透析をする患者さんには、やさしい透析になりましょうから。

        一般的に、睡眠中には、約1000mℓ(1ℓ)重さで言えば、1000g程発汗しているかと。8時
       間睡眠として、単純に計算すれば、1000÷8=125g/時でありましょうか。
        とすれば、私の透析中には、125g×5時間=625g程発汗している事になりましょうか。当然病
       室内は、冷房が効いており、やや発汗作用は、抑えられているとも考えられますので、200〜数百g内
       でありましょうか。

        透析病院では、こうした患者さん一人一人の季節毎の発汗量の追跡調査はされてみえないのでしょう。
        できれば、小さな透析病院で、患者さんの数が少ないところでは、こうした調査などして頂けるのであれ
       ば、患者さんにとっては、この上ない事ではありましょう。忙しい病院の方々には、日々の業務でそれどこ
       ろではないのが実情かも知れませんが・・・。

        もう少し、追跡調査をして、私なりの季節毎の透析中の発汗量を測定してみようかと思っております。
        
        
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