より良い透析方法(血液濾過透析)を挫折させた転換点について

            私は、現在 透析歴6年となっております。最初は、血液透析でしたが、透析の本を読めば
           読むほど、血液透析の限界を知る事となりました。透析病院に於いては、理事長(最高責任
           者)の決断次第で、どのようにも運営できると言う事実を知る事となりました。

            透析病院経営者の中には、良心的な方もおられ、より良い透析を目指し、既存の血液透析
           機器を使用しながら、透析用の水の浄化を高められ、付属装置の改善やら取り付けにより、
           血液濾過透析に近づく方法を工夫されていた時期があったことも事実であります。

            そうした改善により、透析患者は、本来自身の腎臓が行っていた血液の浄化により近づく体
           にとって、やさしい、方向へと向かっていく筈でありました。

            ところが、ある時期、血液濾過透析として保険点数に計上できるのは、透析機器を作っている
           正規の機器でないと認定されなくした厚労省の診療報酬基準の改悪にあることは、間違いない
           ことと思います。

            これ以後、良心的な透析病院では、今までの改善した血液濾過透析方法を続けることは、経営
           を圧迫し、已む無く元の血液透析へと回帰していったようであります。

            また、血液透析用コンソールと血液濾過透析用コンソールとでは、値段の上でも、格段の差があ
           り、安く購入できるコンソールを設置する病院が、新規では多くなることは、必定でした。

            インターネット上でも、そうした危惧を憂うる声が、多く聞かれたし、発信する方も多かったように
           記憶しています。

            透析患者が、血液濾過透析病院を探すのは、至難の業と言えるような状況が、現在は、生じて
           います。自分の住む近くにそのような病院があれば、ラッキー以外の何物でもありません。

            一昔前のような、透析病院不足による透析患者の病院順番待ち状態は、改善されましたが、量
           の拡充から、質の転換を図っていた病院経営者の意欲を削ぐ様な厚労省の対応は、非難されても
           到底是認できるようなものとは、決して言えないのではないでしょうか。

            

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