私が、見聞した透析病院内のさまざまなささやかな医療上の過誤等についての雑感

           1.はじめに
              生死にかかわる現場での医療上の過失は、あってはならないと思います。そして、その責任は、過失の
             本人だけでなく、当該病院の責任者にもかかってくるのでしょう。

              それ故、過酷な緊張感の中で作業をしてみえる医師、及び看護士の皆様には、頭が、下がります。
              しかし、私が、通う透析をするだけの病院内では、その日、その日の事柄には、生死にかかわる事は、ほ
             とんどないと言っても過言ではないと思います。ありえない事が、起こればそのかぎりではないでしょうが・・。

            2.考えられない透析病院で起こった医療過誤
              ・ 透析離脱中に起こった事
                 透析は、3〜5時間で、行われ、血液をダイアライザーという人工腎臓に通して、血液中の毒素を抜き
                取り、体にかえしているのです。その間、ベッドにずっと横になり、過ごすのです。

                 大抵の透析患者さんは、尿が出ませんが、大きい方は、出ます。その為、透析中、トイレに行く事があ
                ります。まず、ほとんどの患者さんは、行きません。ほんとにたまにあるだけなのですが、そうした時に起
                こったようです。

                 透析から離脱していく時には、血液をとる針と管、血液を返す針と管をそれぞれ腕に刺したまま、両方
                の管を接続させ、血液が、動くようにして、腕に固定して行くわけですが、急に行きたくなったようで、固定
                をそこそこに、トイレに駆け込んでいったという。勿論、トイレまでは、看護士さんは、付いていきますが、中
                までは、入らなかったようでした。そこで、事件は起きたという。

                 腕に固定していた管が、トイレに座る為の作業中に引っかかり、針が抜け、大出血を起こしてしまったとい
                う。患者さんは、血だるまになり、大騒ぎ。それもそのはず、透析患者の針を刺している血管は、静脈ではあ
                りますが、動脈血が、流れ込むようになったシャントと呼ばれる血管であったからです。

                 動脈血が、針穴から噴出したのでしょう。その穴さえ押さえれば、流血は、止まりますが、大抵びっくりして、
                なかなか出来ないのが、普通でありましょう。

                 この看護士さんは、後日病院から、善後策を考えた始末書を書くようにと言われたとか。その内容までは、聞
                き及んでおりません。かなりの部分に、患者本人さんに責任があったとは、思いますが・・・。そこまで、責任を
                透析病院の看護士さんは、負わなければならないという事のようです。この患者さんは、ご老体であったとか。
           
              ・ 透析離脱を解除する時に起こった事
                 既に、透析よもやま話で述べておりますので、簡略しますが、透析機器に血液の管をつけ直す作業中に起
                こった事であります。
                 正規につけ直す事ができず、逆に付けて、何故という笑うに、笑えない事が、過去に数回起こっています。
                 私のささやかな経験から言えば、こうした事態を招く看護士さんには、ある共通した事がありはしないかと推
                察しております。それは、血液型がO(オー)の方ばかりという事です。私は、同一人物のO型の方から二度経
                験しております。
     
                                     最近の出来事としては、平成24(2012)年12月31日に起こりました。それも、離脱後に戻る作業で起こり、そ
                のまま2時間近く透析が行われたと言う。何とその患者さんは、シャントを作った時、動脈血の流れる静脈が、
                二本出来てしまったようで、腕の表側と裏側にあるという。透析をする時、本来のシャント血管から血液を取り、
                返す時は、腕の裏側の静脈に返していると言う。故に、一般的な一本の静脈上で、血液を取る針、返す針を少し
                間を空けて打つ方法を取っていない方でありました。

                 だから、最初の取る針に返す管を接続し、返す針側に取る管を接続し、長時間透析を続け、終わりの返血時に
                接続ミスが判明したようであります。戻る作業は、二人の病院関係者によりされていたとか。ミスを防ぐ対応は、
                為されていましたが、それでも、こうしたミスが起こったようであります。後日談ですが、ナースさん達の会話が、も
                れ聞こえてきましたが、このミスが何故起こったのか。最初の針刺し時点が、ミスであったのではと、離脱後のミス
                という見解で、決着が付かないかもと・・。

                                     この前年12月31日のミスは、Aさん・Bさんの二人の時におこったようでした。年が開け、平成25(2013)年
                早々に、前回の時のBさんが、一人で、患者さんのトイレに行きたい事に対し、処置してみえたようです。その当時、
                ナースさんの数が、少なく、透析室は、いつも3人体制で、透析が、行われていました。Drも以前は、二人みえま
                したが、前年末に、一人Drがお止めになり、院長一人で、外来・透析患者をみてみえます。

                 患者さんも、ナースさんが、少ない為、トイレ離脱の時は、一応二人でされるようになっておりますが、他の患者
                さんは、透析が最終段階で、針を抜いたり、止血の段階である頃であると、一人で離脱の対処をされるようでした。

                 そのBさん、管を取り外し、患者さんが離脱できるように腕側の管を接続し、患者さんも止血栓を解除し、手伝わ
                れる事も多々あったようです。ところが、一旦接続した管を、何を考えられたのか、もう一度取り外されたという。患
                者さんが、止血栓を解除されている事をご存知なかったのか、管を外した途端、勢いよく動脈血がふきだしたようで
                す。

                 慌てて止血栓を止められたようですが、かなりの出血があったようです。その時そのBさん、大きな声で、「勝手
                な事をしないで下さい。」と患者さんにその場から離れ、言われていたようです。患者さんにしてみれば、今までも、
                ちょくちょくされてみえますので、何でそのような事を言われるのか、事情が飲み込めなく、唖然とされていたようで
                す。

                 本来、接続が済んだのですから、患者さんにしてみれば、これでトイレへ行けると行く準備に入られていた時に、
                このような状況になり、行けなくなりました。挙句の果てに、確かに患者さんが、止血栓を解除されていなければ、
                このような大事にはならなかったのでしょうが、これってナースさんのミスのような気もします。患者さんは、良かれ
                と手伝ったわけであり、ナースさんが、離脱の為の接続を既になされ、接続した管を外さなければ、何という事も
                なかったのでありましょうに・・・。

                 どうして接続した管を、再度外されたのでしょうか。未だによく分かりません。この患者さんは、早く行きたかった
                のでしょう。特に何も言われず、トイレに行かれたようであります。

                 この病院では、過去2〜3人の方が、クレームによりお辞めになられたとか?詳しい事は分かりませんが、こうし
                た事が、私の耳にも入ってきております。事の原因は、患者や他の医院よりトラブルが持ち込まれた事であったと
                か。この病院の対処は、トカゲのしっぽ切りなのでしょうか。

                 トラブルが、表面化しない場合は、極力内部で処理されて終わり。小事な事務処理扱いでありましょうか。
                 故に、病院のトップは、裸の王様状態か、知っていても、大事に至らなければ知らぬ顔の半兵衛なのかよく分か
                りません。

                 話を元に戻しまして、患者さんは、自分も作業をしっかり見ていなかったという事で、ミスについては特に病院に
                対して言われなかったようです。それもその筈、その患者さんは、もし、その場で問題化したら、どなたかがお辞め
                になるのではと考えられたようです。後日それらしい事を言ってみえました。トイレ離脱時 動脈血の噴出事件の
                時も、患者さんからは、問題にされなかったという。

                 血管内へ本来起こり得ない血液同士のぶつかり合いが、長時間起こっていた事に対して、血球の破壊が、起こ
                ったのではないかとその患者さんは、心配してみえ、Drに起こり得ないことではありますが、と断られて聞いてみえ
                たようです。

                 「まさか、Drにしても、血管内に逆噴射の血液戻しが為されていたとは、考えられず、一般的に血球は、120日位で、
                死滅し、脾臓において壊れた、或いは壊れそうな血球は、自然に処理されているという返答であったようであります。」
                                    { 平成24(2012)年12月31日の透析日に起こり、次の透析日 平成25(2013)年1月2日に聞かれた事の答えであ
                 たかと理解しております。}

                                      まさかとは思いますが、この二つの医療ミスについて、Drは、ご存知であるのでしょうか。もしかすると、看護士の
                所で、留められ、Drまで話が、伝わっていないのかも知れません。もし、そうであれば、恐ろしい病院ではありましょ
                う。
                 事実は、当事者のみ知り、真相は藪の中という事でありましょうか。伝わっていないとすれば、患者としては、た
                まったものではないとしか言いようがありません。              
 
                 こうした場合、本当は、どのようになっているのか、知りたいのでしょう。人体内では決して起こり得ないことでも
                ありましょうから。しかし、分からないと言うことになるのではないでしょうか。こうした行為により、直接死因に繋が
                らない?為、こうした過誤は、得てして見過ごされてしまい勝ち。本来あってはならない事であり、猛省を促したい。
                 忙しい業務の合間の突発的な事柄でありますので、やはり、病院従業者は、人体内での予測不可能な事柄に関
                する事ではミスは許されないと肝に命じて頂きたいものです。また、対応病院職員数も、余裕の配置で対処されん
                事を患者としては、願うのみであります。 

                                      透析の最初と透析終了時以外は、突発的な事でも起きなければ、看護師さんも割りと暇そうにしてみえ、時とし
                て、患者さんと世間話をされる方もあります。看護師でない方は、以前勤めてみえた方は、高齢であり、それなり
                に分をわきまえて、出すぎず、それなりに業務の手伝いをされ、物を置く時にも、音がしないように気をつけてされ
                ていました。新しく高齢で辞められた方に代わって入られた方は、病院近くの方でしょうか、大きな声で、病室内で
                話され、また世間話が好きなようで、話が合う患者さんの処では、ちょくちょく長話をされています。それもかなりな、
                声で。思い余って、病院従業者であれば、業務に直接関わりのない事柄は、狭い透析室内でもあり、小声で短めに
                という要望を出しておりますが、本人さんの自覚と言う点で、物足りなさを感じております。この事は、現 私が通院
                している透析室での出来事であり、今もって大きな声の主は、かなりの大きさで話されます。きっと誰も声の大きさ
                について当事者には、言われていないのでしょう。通常の話し方と病室内での声のトーンに、変わりが無いとは、病
                院に勤める方の2〜3人評価でありました。よく通る声の持ち主である為に、隅から隅まで良く届いているのでは・・。

                 当医院においては、過去過誤の責任は、当事者のみという決着が多々あり、私もその現場を何度か目撃し、そ
                の当時の透析室責任者(室長)にも、内々でお話しましたが、変わらなかった。

                 当然、過失の当該責任者は、責められましょうが、人である以上ミスは、つきもの。この一点が、欠落しているの
                ではないかと思えてなりません。これは、逆に人を信頼していないという見方でありますからとりにくい事柄ではあり
                ましょう。相反する事柄ですから。こうした機能が十分浸透している病院は、どこかでミスに気が付き、事なきをえる
                のでしょう。

                 そのミスが、死に直結するような場合は、十分過ぎるくらい働きましょうが・・・。事透析については、そのミスにより
                死に直結する事はまず無い。それが為に、やや緊張感が、日常のなかで埋没しているのかも知れません。 

              ・ 透析事前準備中のうっかりミス
                 他の患者さんと、弱冠違う量の薬(ヘパリン)を使う場合に起こりました。それは、透析患者が、多くいる透析
                専門病院でありました。その人は、5時間透析になったばかりの頃だと聞きました。透析時間によって、使うヘ
                パリン(抗凝固薬)の量は、違うようです。4時間なら3時間分。5時間なら4時間分と、ヘパリンを透析機械にセッ
                トする訳ですが、あろうことか、5時間透析の方に3時間分しかセットしなかったようです。準備する人は、いつも
                決まった方がするのではなく、その大きな透析病院では、輪番にやってみえるようでした。その為、通常の行為
                をされたのでしょう。

                 針を刺しに来た方は、気が付かれなかったようですが、もう一人の透析機械点検を兼ねた助手の方が、気が
                付き事なきをえました。
                 二重、三重のチェックが働いたということでしょうか。

                 この透析病院では、患者も多く、こうしたうっかりミスは起こるものとして、チェック機能を働かせていました。

                 ところが、こじんまりとした透析をする病院では、患者数も少なく、当然看護士、機械技師さんの数も少なく、
                一応二重、三重のチェックをしていると、言われておりますが、はたして本当に働くのかは、疑問符を付けざる
                を得ない事柄が、大変多いように思っております。

                * やはり、ヘパリン量の間違い透析でした。
                  大抵、透析開始時は、二人が立ち会って針刺し、補助という役回りでおこなわれますが、その時、チェック
                 が、働かずそのまま透析に入ってしまったと言う。その後、最終機械点検を兼ねて三度目チェックがされて
                 はいましたが、その時点でも気づかれなかったという。終了でない1時間前にヘパリンの終わりを告げるチ
                 ャイムがなり、やっと気づいたようでした。病院側の対応は、謝るでもなく、予定通りの透析をしましょうかと
                 言うのみ。患者さんは、いいです。あと1時間で終わって下さいと言って帰っていかれたようでした。

                  そして、この過誤の対策として、何がされたかというと、最初にヘパリンをセットした方だけに責任を負わせ
                 ただけでした。私は、この時、二度目、三度目のチェックミスも当然対象にならなければいけないのにと思い
                 ましたが、それについては、お構いなし。という対応であったかと。

                  この病院では、確かにチェック機能がありますとは、言われておりますが、実際は、最初のミスをされた方の
                 み注意を受けているのでしょう。それでは、チェック機能に回ってみえる方は、しっかりしたチェックをされないよ
                 うになるのは、自明の理ではないでしょうか。責任を問われないのですから。

                  年配の看護士さんは、こうした状況を先刻承知してみえますので、自分の領分は、きちんとやってみえるよう
                 です。
                  ミスは、人間であれば、うっかりした場合、或いは緊急時には起こり易いものという認識が、殆ど無いのか、あ
                 ったとしてもそれをミスした本人のみにしているという病院の体質が問題なのでしょう。全ての透析病院がそうだ
                 とは思いませんが、こうした一面があるのも現実のようです。

                                       今度は、私自身に起こった事柄であります。今度もチェックが働かなかった事柄です。
                  平成26年3月5日(水)の透析用補水量と時間設定ミスであります。本来5時間透析中に、40リットル補水(前希
                 釈用透析液)すべき所を、4時間で40リットル使用してしまったという。命に関わる事柄ではなく、私自身、10ℓ/時
                 だと、アルブミンの漏出が多いかと思い、8ℓ/時にして頂いて透析を行っております。病院側から申し訳ありません。
                 と言われましたので大事(オオゴト)にはしませんでしたが、何故このような事が起こり、チェック機能が働く場は、在っ
                 た筈なのに、出来なかったのか。そうした事の対策をしっかりたて、知らせて下さいといっておきました。当然、Dr(
                 院長であり、病院経営者)に知らせて下さい。とも伝えました。

                  そうした舌の根も乾かない内の平成26(2014)年3月10日(月)余りにも単純なミス(ダイアライザーを透析開
                 始時、静脈側を上にし、動脈側を下にして、数分間した後で、ダイアライザーをひっくり返す動作があり、コンソール
                 のチャイムで知らしているようですが、そのチャイムを作動させないでいたという。)が、彼是30数分間行われ、そ
                 の間には、最終点検の方が、機械チェックに来てみえたようです。この時も気がつかれず、患者さんの方から、この
                 ダイアライザー向きは、これでいいのですか。とその日の病室ナース責任者の方に言われました。それからです、最
                 初に設定をされなかった方がみえ、謝って行かれました。患者さんは、逆向き透析が、行われた場合の時の不都合
                 な事は、どのような事があるか聞いて見えました。その回答は、まだ無いようです。結果の分かるミスであれば、対処
                 の仕様もありますが、見当が付かないミスだけは、早く気づき、対処して欲しいと思います。

                                        この二つ続いた出来事は、私が判断した所では、同じ人(技師さん)が、最初にされた方ではなかったかと。1回目
                 については、最終チェック担当者の方が、私が、確定のボタンを押さなかったのがいけなかったと。非を自らに課され
                 ていました。
                  どうせなら、全ての担当した方が、責任を分かち、対処されるべきではなかったかと。

                  最初に作業された方は、ややうっかり屋の性格なのでしょうか。ちょくちょくミスを繰り返してみえるのでは・・・。
                  また、Drから依頼された伝言ですと言って、唐突に患者さんに話してみえました。患者さんは、言われている言葉
                 は、聞かれたようですが、どのような背景でこの伝言があったのか、所謂「オウム返し」に過ぎない伝達であり、患者
                 さんと、何か言い合いをされていました。患者さんからは、「今の伝言を文書にして頂けませんか。」と言われていまし
                 たが、その患者さんに伝えた方は、「確かに伝えましたよ。」と繰り返されるばかり。子供の使いじゃあるまいし、そうし
                 た患者さんからの質問にも、きちっと対応できる伝達であって欲しいと思います。

                  知り合いの年配の自販の社員の方も、得てしてこのような対応が多いと、若い自販の社員さんについて愚痴をこぼ
                 してみえますから、あながち若い方に共通なのではなかろうか。先ほどの方は、若い方ではありませんが、ここに勤め
                 られて日も浅い。しかし、もう既に2ヶ月有余の勤務であり、年配の方でも、そのようであるようです。

                  これは、私が気づいた事柄ばかりです。気づかないでいる事柄も多々あるのではないかと推測いたします。

                  何とかならないものでしょうか。
                  一概に、看護士さんを責めるのも酷でありましょうが、患者は、いったいどうすればいいのでしょうか。弱い立場
                 故に、こうして欲しいとも言えず、ただひたすら病院側の対応を待つしかないのでしょうか。

                  こうした一面が、個人病院には、大なり小なり存在している事が、患者にとって一番不幸な事柄ではないかと。                 

                  先進的な透析機器を導入し、患者にとってとても有難い病院ではありますが、内部の人的組織は、機器とは、
                 かなり違う機構のような気がしてなりません。そのように思うのは、私だけでありましょうか。

                 
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