私の透析血液データの記録
No.1 ( 透析導入時〜最初の透析専門病院での透析期間)
1、透析導入時
私の透析の第一歩は、春日井市立市民病院で始まりました。平成17年3月16日でした。
Kt/Vの分かる最初の血液透析は、H17/6/6、3時間透析の血液検査データです。
透析前 透析後
尿素窒素(mg/dl) 80.9 39.3
この時のKt/vは、0.85 でした。
クレアチニン(〃) 9.5 5.2
カリウム(mEq/l)
5.6 4.1
カルシュム(mg/dl)
8.2 9.2
リン (〃)
6.1 2.7
ヘモグロビン(g/dl) 11.7
ヘマトクリット 36.4
2、最初の透析専門病院での血液検査顛末
市民病院の透析室は、新規患者か重症の透析患者を受け入れる中核病院であるからでしょう。新規透析患
者の受け入れは、3ヶ月が限度とか。私も最初の透析から3ヶ月が過ぎた頃、市民病院から転院いたしました。
家から一番近い透析専門病院に移りました。その当時の私は、どこに透析専門病院があり、近くには、いくつ
あるかさえ知りませんでした。市民病院内のベッキーさん似のナースさんから、「どこにされる予定ですか。」と聞
かれても、答えられないでいました。その事をそのナースさんに言うと、「待合室に透析専門病院の一覧表が貼っ
てありますから参考にして下さい。」と言われ、その時真剣に考えましたが、その頃は、透析の「と」の字さえ知ら
ない状態であり、どのような透析がいいのか、どこが良心的な透析病院であるのか等一切考えないで、家から通
うに一番近い所。何せ1週間に3回通院する事になりますし、死ぬまで通う病院である事等々で決めたようです。
透析導入時のKt/vが分かる透析から一年後のH18/6/5でも、Kt/vは、相変わらず 1以下の0.88でした。
やはり、3時間透析のままでしたので、やむを得ないことかと思います。
透析前 透析後
尿素窒素(mg/dl) 57.1 27.4
この時のKt/vは、0.88 でした。
クレアチニン(〃) 10.81 5.20
カリウム(mEq/l)
4.2 3.8
カルシュム(mg/dl) 9.5 10.3 この頃の透析は、病院任せでしたので、QB,QD、針
リン (〃)
4.5 2.4 ダイヤライザー等々よく覚えておりません。
インタクトPTHのこともあり、データの見方について研
ヘモグロビン(g/dl) 12.3 究するようになりました。
ヘマトクリット 35.8
最初の透析専門病院は、透析前、後の血液検査は、半年に一回であり、更に一年後H19/6/4のKt/vも、透析
時間を4時間にし、QBは、おそらく200ml/分でしましたが、相変わらず1以下であり、0.96と低迷しておりました。
この透析専門病院では、B2−MG(μg/ml)値を調べていませんでしたので、自費でしますから調べて下さいと相
談しましたら、病院持ちで検査をしていただけました。(H19/12/17検査)
その時の透析前、後のB2-MG値は、 17.7 7.4 でした。簡易な除去率でいうと 58.2%でした。
その計算式は、(17.7−7.4)÷17,7=0.582を使いました。本当に簡易な計算です。
この時のダイヤライザーの使用説明書には、B2−MGを90%以上除去とうたってありましたが、実際は、かな
り低位でした。
この時の透析条件は、 透析時間 4時間30分
QB(血液流量) 250ml/分
QD(透析液流量)
400ml/分
ダイヤライザー 2.1u ニプロ FU
針 17Gであったかと・・・。
B2-MGとは、透析患者の場合、手根管症候群等、透析アミロイドーシスの原因となるたんぱく質であり、透析病院
では、様々な除去方法が試みられていますが、完全なものではありません。 また、このB2−MGは、自分の意思
でコントロールできるものではなく、自分の体内細胞が勝手に作り出す性質のタンパク質であり、いかんともしがた
いタンパク物質であるわけです。
透析患者の場合、B2−MG値は「20以下」が望ましい数値です。 ( 透析前 ) と透析二人会のHP
では記述されています。
何故透析前の検査で、「20以下」がいいのでしょうか。
参考までに、健康な人のB2−MG値は、0.5〜2、0μg/mlであり、腎臓が適切に管理していますので、この値で
推移している筈です。
H20/6/2の血液検査は、透析時間を5時間に変更していただき、QB(血液流量)のみ230ml/分に落としました。
あとの透析条件は、H19/12/17の時と同じにして行いましたら、何と Kt/v値が、一気に 1.22 に上昇しました。
透析前 透析後
尿素窒素(mg/dl) 57.3 20.2
この時のKt/vは、1.22 でした。
クレアチニン(〃) 9.43 3.72
カリウム(mEq/l)
4.1 3.3
カルシュム(mg/dl) 9.0 10.1
リン (〃)
4.4 2.3
B2-MG (μg/ml) 16.5 7.0 B2−MGの除去率は、 58.6%で半年前の除去率と
i-PTH 89 大差はありませんでした。
ヘモグロビン(g/dl) 12.5
ヘマトクリット 37.8
そして、更に自分にあった透析を考えるようになり、転院を考え始めました。この透析専門病院での最後の透析
前、後の血液検査データは、H20/12/1であり、透析時間も転院を考え、4時間に変更しましたが、QBを250ml/分
にあげたことが、幸いしたのでしょうか。Kt/v値は、1.27と弱冠よくなりました。が、1.6(この数値こだわるのは、
拙稿 透析血液データの見方 のなかでよりよい透析を望まれる方は、永遠不滅の透析患者のHPを参照されたい
と記述したHP内のHOMEの内容を見ていただければ分かります。)は、遥かかなたの数値という状態でした。
続きは、No.2へ
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