透析用器具メーカーさんへ

         1.透析用とは限りませんが、透析に使われる器具について

            不思議に思うのは、病院内にある器具が、ほとんど金物(主に、ステンレス製品)であること。
           カンシ、カンシを入れておく楕円形をした器、お盆など等。考えるに、これは、落としても割れな
           い事、熱湯消毒に耐えられる事でしょうか。患者サイドからみれば、こうした金物は、落とせば
           患者のいる病室内で大きな音をたてる物ではある。静かな病室で、突然大きな音がすれば、び
           っくりします。こうした音が、しばしば、日常の透析最中に起こる事があります。ナースさん達も
           気をつけて居られるとは思いますが、忙しさやらついうっかりで落とされる事があるのです。

            床が、柔らかい素材であれば音を吸収するのでしょうが、硬く、清掃しやすい材質で作られて
           いる場合が多いのです。

            どちらかと言うと、患者サイドからの配慮よりも、病院側の配慮をメーカーとしても考慮するの
           でしょう。また、ステンレスの製品もその当時の形状を越えることもなく今に至っているのではな
           いでしょうか。

            そろそろ、落としてもあまり音のしない器具で、熱湯消毒に耐えられる製品はできないものでし
           ょうか。しかも安く大量に。


        2.止血装置付き透析用血液チューブについて

           これは、実際に透析専門病院で起こったことなのですが、透析患者の大部分の方は、どれだけ
          水を飲んでもトイレに行かなくてもいいのですが、たまに、透析中トイレに行かないと我慢ができな
          い方もいます。その為離脱といって、透析コンソールに繋がっている止血装置付き血管チューブを
          結節部分で取り外します。そのために止血装置が付いているのですが、そのチューブの入ったロッ
          ト製品を使っていた時、止血部分から患者の血液が漏れる事故が起こりました。一件のみなら止
          血部分のナースの処置の拙(まず)さとして処理される可能性が高いのであろうが、違う患者に、違
          うナースがしても同じような事故が起き、メーカーに対して病院側は、製品の調査を依頼されたよう
          であったが、メーカー側の回答は、ナースの処理ミスの一点で、器具には何ら問題がないという返
          答でした。収まらないのは、ナースさんの方、やり切れなかったと思います。

           どう考えても、違う患者で、違うナースさんで同じロット番号の同一製品であったから、偶然にしろ
          同様な止血止めの不具合が起き、患者さんの血液が、漏れるという事故は、ナースさんの操作ミス
          では片付けられないと患者も感じたのでしょう。

           被害にあった患者の一人は、そのメーカーの方と会い患者として要望したと言う。透析患者にとっ
          て血液は、只でさえ腎臓が壊れていて、造血ホルモンを自身の体内で作れない状態になっているし、
          貧血状態であるため、造血ホルモンを外部から入れ、血液を造って凌いでいる時に、血管チューブ
          から少しではあっても血液が漏れることはあってはならないことではあり、どちらの責任であろうとそ
          れは、患者にとっては、物凄く大切なことではないかということと、どんな些細な点でも、点検して欲し
          いこと、併せて全品調査をしていないのなら全ての製品の検査をして欲しいと要望したそうである。

           その後のメーカーの返答は、どうであったのかは詳らかではないが、風の便りでは、メーカーから
          その透析専門病院へ全品検査の実施を約束する文書が届いたとも聞きました。まだまだ、メーカー
          側にも善意の通じる会社もあるのだなと安心しましたが、あくまで風の便りであり、事実は、どうであ
          ったのでしょうか。

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